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冬はマラソン、夏は登山、年に2回は海外旅行が理想です

バンコク旅行記

7/19成田からバンコクへ。

成田から17:55発のバンコク行きは機材トラブルで約1時間の遅れ。機内に入っても滑走路が大渋滞。飛行機の車輪が日本の地面から離れたのはほぼ20時だった。今回は会社の同期との二人旅。離陸前から寝入ってしまい、しばらくして目を覚ましてまだ飛んでいないことに気づいて時計と同僚の顔を交互に見て大爆笑してしまった。
機内食は釜飯。北京行き、世界一周の時とANAが続いていたのでなんだかおなじみのメニューになってしまった。
23時半、バンコク着。世界一周の時以来、70日ぶりのスワンナブーム空港。到着ロビーでiPhone用のプリペイドSIMを購入。キャリアの100MBくらいのプランで269バーツ。日本国内の携帯電話キャリアのローミングサービスに比べると格安。

 

タクシーで市内に向かい、La Meridien Bangkokにチェックイン。すでにかなり遅い時間だったけれど、2人で外に出て近くの屋台でビールを飲みながら空シン菜とパッタイを食べる。2時半ごろホテルに戻ってシャワーを浴びて就寝。バンコクのメリディアンは立地良い。大きな通りに面していて飲食店や屋台がたくさん並んでいる。ニューヨークのパーカーメリディアンにもいつか泊まってみたい。


7/20アユタヤへ

9時起床。
近くの露天でフルーツを買って朝食代わりに食べる。今日はアユタヤへ行く日。
11時ホテルからトゥクトゥクに乗ってフアランポーン駅へ。
ちょうど10分後に出発する電車があり急いでチケットを買ってホームに入る。ヨーロッパのようなドーム状のプラットフォームにはたくさんの列車が並んでいる。
 

11:40発バンコク発の電車は定刻から少し遅れた頃にゆっくりと出発。

止まったり進んだりを繰り返してゆっくりと進む電車はなかなかスピードを上げない。インドの電車となんだか似ている。車内はきれいとは言えないけど明るい。ひとり30バーツの3等車はエアコンがない。天井についている小さなファンと窓から入ってくる風だけが涼しさだけれど、暑さをやわらげるほどではなく体はじっとりと汗ばんでくる。車窓からは線路沿いに暮らす人々の生活が見え、バンコク市内から離れるにつれて緑が多く増えてくる。

予定より20分ほど遅れて13:20にアユタヤ駅に到着。陽の光を遮るものがなくてバンコクよりも格段に暑い。渡し船に乗って河を渡り自転車をレンタル。遺跡に向かう途中の
Street Lampという店に入りパッタイとマンゴージュースでランチ。
 
昨夜ホテル近くの屋台で食べたものはかなりの太麺だったけれど、この店は普通サイズかな。味付けも好み。
食事をとった後は自転車をガシガシ漕いで遺跡へ向かう。まずはワットラーチャグラナへ。在りし日には宮殿として使われていたのか広い土台の上に立派なレンガ造りの壁が残っている。
 
たくさんおかれている仏像はどれも首が刎ねられていて中には体も縦に割られているものも。広い遺跡の中で放置されている仏像の残骸と安置されているもの両方があるということは、破壊されたものを置き直したという事かもしれない。海外からきていると思しき調査チームが測量・記録をしている最中だった。
 
帰りの電車の時間が決まっているのでどんどん次の目的に向かう。自転車での移動が便利。天気もよい。少し暑いぐらいが南国に来た間があってちょうどいい。
 

大きな道を挟んで向かい側のワット・マハータートへ。ワット・マハータートはなんといっても樹に埋もれた仏頭。ふたりで記念撮影。近くには兵隊が見張っていて仏頭よりも高い位置で写真を撮ろうとするとすぐに注意されてしまうのは周知のとおり。

街中に飾られている現国王の写真もそうだけれど、タイの国民の信じる者への愛情の深さにはすごく感化された。オレンジ色の新しい袈裟が仏像にかけられ、花が添えられ、大きなろうそくに灯がともされている様子をいたるところで見かけてそう感じた。ワット・マハータートの仏頭にはとても不思議な魅力がある。ビルマとの敗戦後に刎ねられた仏の首がまるで樹の幹に守られているようだ。数百年、数千年かけていつの日か樹の力を借りて仏頭が元の頭の高さの位置にまで戻るときが来るかもしれない。

ワット・マハータートは遺跡の規模がそこそこ大きく、カンボジアのクメール文化の影響を受けているようだった。ただしカンボジアのアンコール遺跡に無くてこのアユタヤにあるのは多くの仏像だ。アンコールで目にした美しいデバターやシヴァ神の姿はない。

 

次はワット・プラシー・サンヘットへ。古都の王宮ちかくにある遺跡へと向かう。アユタヤの中では最もスケールの大きな遺跡だろうか。アユタヤを紹介する写真などでもよく目にするシルエット。夜のライトアップを見てみたかったが今回は昼間だけ。残念だけれどまたいつか来よう。
 
50バーツを支払って中に入る。明らかに前二つの遺跡と異なるのは前者が赤茶の日干しレンガを積み上げているのに対してこのワット・プラシー・サンペットはそのレンガの上から白い漆喰のようなもので塗り固められている。これが当時のままの姿だとしたら明らかに性質の違う建物だったということだろう。ひとつひとつの大きな塔も他の遺跡と比べて桁違いに大きい。
アユタヤ最後の遺跡はワット・トーカヤー・スッター。大きな寝半仏。少し離れた位置にあり、この時点でアユタヤ駅に戻る時間まで30分を切っていたため全力で自転車を漕ぐ。小さな河にアーチ状に架かる橋を渡る。横を抜けていく自動車と張り合うように自転車をひたすら漕ぐ。
10分ほど自転車を漕いで大きな黄色みがかった寝半仏の足が見えてくる。ペダルを押す足にも力がこもる。ワット・ローカヤースッターは青空の下に寝そべっている仏様だけで、雨風をよけるための建物もなれれば入り口となる門も扉もない。草原の下にオレンジの袈裟をまとった姿が横たわっているだけ。時間もないので雰囲気を満喫している暇もない。この旅一番の目的であるストⅡで有名なあのポーズで記念写真を撮って早々に駅へ向かう。
 
グーグルで道のりを検索すると車で10分の距離を自転車で15分で戻らなければならない距離。15分ひたすらフルパワーで自転車こぐのはなかなか辛い。幸運にも車道が広いので車が横をすり抜けて行く中をガシガシとペダルをこぐ。途中、中学校の前を通過。迎えの原チャリが多い。この国ではオートバイの2人乗り3人乗りは当たり前だ。「中学生の妹を迎えにきたオートバイの兄」的な2人乗りがいっぱいだ。
オートバイの波の中を必死で自転車を漕ぐ日本人2人。たまに冷やかしてくるやつもいたり。「そんなに頑張ってどこいくんだい?」言葉はわからないけどだいたいこんなとこだろう。一人旅ならノリで「俺も後ろに乗せてくれよ、とでも言うところだけどふたりとなるとそうはいかない。15分のロードレースを終えて自転車を返却。ちょうど離岸寸前だった船着き場のボートに乗り込む。汗だく。
 
船が着岸すると同時にまた走り出し駅へと向かう。電車の時間ジャスト。急いで切符をかってホームのベンチに座り込む。まだ電車は来る気配がないが、全く汗が引かないので好都合。間に合った安堵と息切れで2人とも変なテンション。
結局1時間以上遅れて電車がアユタヤに到着。夕暮れの中一路バンコクへ。ついた時には辺りは真っ暗だった。
 

7/21バンコク市内観光

この日はバンコク市内をのんびりと観光。

バンコク市内は日差しが厳しくて歩き回るのが辛かった。まずは寝半仏で有名な寺院へ。

サイズからして大味な寺院かといえばそうでもない。細かな螺鈿細工やカラフルに彩られた屋根が眩しい建物など実に多彩。金色一辺倒の仏像の羅列なんかもあったりするので仏教施設としてのいろんな側面を楽しめる。

バックパッカーの聖地「カオサン通り」へ。もっと魑魅魍魎とした場所を想像していたが、意外と垢抜けたところだった。カンボジアのレッドピアノの通りに欲似ている。返ってきてから吉田友和氏の「自分を探さない旅」を読んで知ったのだけど、カオサンもどんどん変わってきているようだ。旅人自体が変わってきている証拠なのかもしれない。

パッタイにドはまりしてしまい、カオサンだけで屋台のパッタイを2枚ぺろりと食べた。辛いもの駄目なのでタイ料理の中で食べられるものが限られるが、その中でもパッタイはピカイチに好みだ。

カオサンからほど近いエメラルド寺院へ。

ここは日陰や屋内の見るべき場所が少なく、強烈な日差しから逃げる手が無くて非常に辛かった。クリスタルのご本尊を見た事はかろうじて覚えているが、それよりも空調がガンガンに効いた王妃肝いりの「シルク博物館」が天国のように涼しく外に出たくない事も相まってかなり見入ってしまった。

 

バンコクはいろんな旅人が好んで訪れる場所だったので大きく期待していたが個人的にはあまりしっくり来なかった。滞在時間が短いこともあったかもしれない。いつかもう一度違った訪れ方でリベンジしたい。