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冬はマラソン、夏は登山、年に2回は海外旅行が理想です

ベイビードライバー

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ベイビー(アンセル・エルゴート)。その天才的なドライビング・センスが買われ、組織の運転手として彼に課せられた仕事―それは、銀行、現金輸送車を襲ったメンバーを確実に「逃がす」こと。子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされ続けているベイビー。しかし、音楽を聴くことで、耳鳴りがかき消され、そのドライビング・テクニックがさらに覚醒する。そして誰も止めることができない、追いつくことすらできない、イカれたドライバーへと変貌する―。(公式サイトより)

ドラマチックなストーリー。
蛇足がないのでストレートにガツンと響いてくる。

前半で見せるミュージカルっぽさ。
唄いはしないけど、音楽に連動して人とカメラと背景がリズミカルに動いていくのがとっても楽しい。

カーアクション、けっこう派手。
でもそれをどうですかーすごいアクションでしょーって見せない。あくまでも音楽に合わせ合わせて派手にしてるだけ。この音楽に合わせてるだけというのが、この映画の一番の魅力な気がする。一番気持ち良いポイント。

音楽、アクション、ストーリーのバランスがうまくブレンドされている。見ている時は作品自体のバランスみたいなものは全然気づかず、むしろノリの良い音楽に乗せてハイテンションに一気に見せきってしまうジェットコースタームービー。気持ちよく大満足で映画館を後にする。
で、見終わった後に冷静に振り返ると、そのバランスの良さに気づく。そうかこれは狙って作ってるんじゃないからこういう映画になってるんだ。しかもそれぞれが高い完成度で組み合わさっているからこその気持ち良さ。このコンセプト、狙って作ったのだとしたらすごいなぁ。

次回作はオールロケのニューヨーク編が見たい。

 

予告編

まずは公式の予告編からどうぞ。ノリノリの音楽に合わせてこの映画の魅力を確認しつつ音楽、アクション、カット割り、ビジュアルが完全にシンクロした最高の世界をチェック。この予告編を観てるだけでテンション上がる。

 

未見の人にはこちらがおすすめ。本編開始から6分間の映像を見ることができます。曲のイントロに合わせて登場人物が一人ずつ出てきて、そこから始まる一人カラオケ〜銀行強盗〜爆走カーチェイス。ニヤニヤしながら観始めて気がつくと息を殺して見守っています。最高。

 

すこしクリエイティブと音楽セレクトが違う海外版の公式予告編も置いときます。これもアガる。 

ダンケルク

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ダンケルク公開初日に行ってきた。

物語は突然はじまり、登場する人物が誰なのか、どんな状況なのか。説明は全く無い。物語が進んでも会話らしい会話はほぼ無し。あるのは画面に映る人物の表情や、状態が変化してくだけ。無駄を削ぎ落とし、変化だけを克明に観客に見せつけることで大きなインパクトを残しているのが非常に印象的でした。

画面に映るものに無駄な装飾は一切なし。音楽もインセプションインターステラーのように深く重い低音と、焦りと緊張を生む時計の音だけ。だからこそ、この映画で際立っているのが、完璧に計算され極限まで無駄を排除した映像美や、鋭く重く響く一発の銃声の音。小さな変化を見逃すことがないように意識付けられた観客は、常に集中を強いられ、半ば強制的にこの映画の中に没入していくことになるのだと思う。

緊張からずっと奥歯を噛み、体を強張らせ掌を握り、腕を組んで肩を張って過ごした時間を振り返ると、「究極の映画体験」のコピーに納得の一本でした。

ゼロ・ダーク・サーティ

本作は2011年5月2日に実行された、ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害にいたる経緯を描いた、実話を元に作られたフィクション映画である。
監督は、2008年公開の『ハート・ロッカー』で史上初の女性によるアカデミー監督賞を受賞したキャスリン・ビグローが行った。主役のCIA女性エージェントはジェシカ・チャステインが演じ、第85回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、第70回ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞した。
-wikipedia

手がかりを追いビン・ラディンへの情報をたどるシークエンスと、SEALsが最新鋭のステルスヘリで強襲するシーン、静と動どちらのシーンも緊張感の絵作り、物語運びで作品にのめり込むことができる。

一方、ストーリーは細切れ。小さな章ごとに物語を紡いでいくスタイルで、登場人物の描き方がややとっ散らかった印象。

総じてとても良くできた映画。見る人のポジションによって、テロとの戦いに買ったアメリカ賛美の映画と捉えるか、屈辱にまみれ自分の目的すら見つけられなかった自虐と捉えるか判断がわかれるのではないかと思う。

スパイダーマン ホームカミング

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行ってきましたスパイダーマンホームカミング公開初日。

ピーター・パーカーが、と言うかソニーと言うスタジオ的にと言うべきか、絶妙なポジションからアベンジャーズメンバーをいじり倒す芸風がとても最高でした。特にキャプテンアメリカの扱いがひどくてキャップファンとしては非常にうれしい誤算だった。

ストーリーの主題としては、「大いなる自由には責任が伴う」というアベンジャーズシリーズ共通のテーマを、アイアンマンが噛み締めながらスパイダーマンに諭し、成長を促すという構図。ニューヨークの親愛なる隣人であるスパイダーマンの成長を、アベンジャーズの中の新人という最高のスパイスで見せてくれる。

構図として面白いのが、完全無欠のヒーローであるアイアンマンが、すぐに助けてくれるという状況があり、観客もマーベルファンとして、その登場を楽しみにしてしまっている。しかし、その期待をはねのけて活躍してくれるスパイダーマン。ヴァルチャーとの戦いの後、ビルの屋上に佇むスパイダーマンの横顔でこれでいいのだ!と納得させるパワーがあった。

アベンジャーズという絶対的なパワーの象徴がニューヨークのスタークタワーとしてそびえ立ち、その足元にいるスパイダーマン。最初はどうにかして認められてアベンジャーズ入りを切望するスパイダーマンが、作品を通して成長し最終的には自分がニューヨーク守るポジションにつく。ニューヨークから北部に引っ越すアベンジャーズと、マンハッタンにとどまるスパイダーマン。見事なバトンパスだったとおもう。

そのほかにも、久しぶりのペッパー登場!や、蜘蛛スキルとアイアンマンスーツ的なテクノロジーの親和性の高さとか、郊外にめっぽう弱いスパイディーなどなどネタには事欠かない作品でした。

双六岳、笠ヶ岳:南アルプス小屋泊縦走

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初めての北アルプス

0日目:新宿から毎日アルペン号で出発
1日目:新穂高温泉→さわび平小屋→鏡平山荘→双六小屋
2日目:双六岳双六岳秩父平→笠ヶ岳笠ヶ岳山荘
3日目:笠ヶ岳山荘→杓子平→新穂高温泉→新宿

今年のお泊り登山は念願の北アルプス。しかも夜発&山小屋2泊と自分にとってはかなり長めの山行。メンバーも途中から1人合流を含む大人数5人パーティー。

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ザ・マミー/呪われた砂漠の王女

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themummy.jp

 

行ってきました公開初日。TOHOシネマズ日劇にて。

ダーク・ユニバースの第1作目となる作品ということで、本編スタート前のUNIVERSALのロゴが出た後さらに回る地球の裏側から「DARK UNIVERSE」の文字が現れてくるという憎い演出でスタート。

物語は何か突飛な仕掛けやどんでん返しがあるわけでもなく、予告編から想像できる範囲のもので、砂漠からミイラを発掘しそれが原因でロンドンがパニック!といったもの。

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ドイツ〜チェコ鉄道旅

2017年の夏休みは、「どこへ行った」と言うよりは「どこを移動した」というような移動し続ける旅だった。9日間で計6都市。それぞれの都市の印象に残ったこと、良かったところを残しておきたいと思う。

ミュンヘン:オペラのライブビューイング

今回の旅でミュンヘンは特典航空券の関係で経由するだけだったため、観光はマリエン広場周辺をちょっと歩いただけ。その際に随分と大きな音が響いてくるなと思って歩を進めてみて出会ったのが、国立劇場前の広場で行われてたライブビューイングだった。おそらく国立劇場の中で行われているであろう演目を大胆にもその会場の外で見れてしまうという。スクリーンはやや小さかったが音響はバッチリで3ブロック先までテノールの声が轟いていた。

下の写真では明るく写っているがこれでも時刻は20時過ぎ。日の長い夏の夜をお酒片手にカジュアルにオペラを見て過ごすスタイルはなんだかとってもかっこよかった。日本も歌舞伎や寄席をこんなスタイルで演ったらとても粋だろうね。

場所はミュンヘン中央駅からマリエン広場へ向かい、そこから更に北に数分行ったところ。National Theater Bayerisches Nationaltheater

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